本居宣長は、日本の昔の本を読んで、日本がとても立派な国であることを人々に知らせた、名高い学者です。
宣長は、たくさんの本を持っていました。そして、ひとつひとつ、本棚に入れて、よく整頓していました。
そのため、夜、明かりをつけなくても、思うように、どの本でも、取り出すことができました。
宣長はいつも家の人に、
「どんな物でも、それを探すときのことを思えば、しまう時に気をつけなければならない。入れる時に少しの面倒はあっても、いるときに早く出せる方がよい」
と、言ってきかせました。
宣長が名高い学者になり、立派な仕事を残したのは、普段からものをよく整頓しておいたことが、どれだけ役に立ったかしれません。