私の家には、父と母と祖父母がいて、いつも私たちを愛してくれます。 私は、いつも妹と一緒に学校に行き、家に帰った後は復習するようにしています。 弟はまだ学校に通ってませんが、私のそばに来て、読み書きの真似をして、遊んでいます。 我の家は、先祖ががんばって建てた家です。 居間の長押(なげし)には、「勤倹」という字が記された額が、かかっています。 「勤にあらざれば、財を得難く、倹にあらざれば、家を保ちがたし」 という意味です。 そのため、私たちはこの貴い家訓を守って、ますます家を栄えさせることを、心がけなくてはいけません。 もし、この家訓を破るときは、先祖に対して非常に不孝をしたというべきです。 高等小学校国語読本 明治34年